赤ずきん — 夜の針葉樹林
森の赤
夜の針葉樹林を、ランタンひとつで歩く。
01 — 入口
道は一本。
祖母の家は森の向こう。寄り道をしなければ、日暮れ前に着く。
02 — 霧
霧が濃くなる。
光の届く範囲だけが、歩ける範囲になる。
03 — 声
誰かが名前を呼んだ。
振り向いても、木立しかない。
04 — 目
奥で、二つ光る。
ランタンを高く上げても、光はそこまで届かない。
05 — 選ぶ
森に入るかどうかは、
ここで決める。
ランタンを持って、もう一度入口から。